【京の温所 御幸町夷川】ダブディビ・デザインの新たな展示がはじまりました
「京の温所 御幸町夷川」では2023年4月27日(木)から「ダブディビ・デザイン」セレクトの新たな展示が始まりました。
京町家ならではの床の間をはじめ、宿内の数カ所に複数のアーティストの作品を点在させ展示しています。
ぜひ、この機会のご滞在お待ちしています。
<ダブディビ・デザイン>
Welfare(福祉)、Design(デザイン)、Business(ビジネス)。それぞれの頭文字W・D・Bをつなげた"ダブディビ"という造語が由来。ダブディビ・デザインはデザイン会社ですが、デザインの中でも少し特殊なデザイン、「障害者アート」と「福祉」に特化したデザインをしています。福祉現場の皆様と、福祉との接点がない皆様をつなぐ、通訳のような役割を担っています。"福祉とビジネスをデザインでつなぐ"をモットーに、障害者アートの商品開発や福祉事業所のデザインコンサルティングを行っています。障害のある方の表現力や働く力に可能性を感じ、その魅力を一人でも多くの人に届けたいと考えています。
Instagram @dabudivi
Facebook @dabudivi
WEB https://dabudivi.com/
〈今回の展示によせて「ダブディビ・デザイン」〉
今回、お宿の中に、5 名のアーティストの作品を展示させていただいております。玄関、床の間、キッチン、茶室、寝室と、それぞれの空間に合わせた作品をセレクトしました。お部屋にお花を活けて飾ることも素敵ですが、水の入れ替えに草花の変化に応じた管理、そしていずれは枯れてしまうことを考えると、アートはもっと手軽で気楽なインテリア UP 術です。お部屋にアートを飾ると、その空間が一気に華やかになり、心も豊かになり気持ちもワンランクアップします。今回展示している作品の中には、ご購入していただける作品もございます。皆様のご自宅やオフィスなどにお持ち帰り、お楽しみいただけます。そして、今回ご紹介しているアーティストは、皆さん、知的や精神に障害があります。彼らがどんなふうに作品制作をしているのかご紹介させていただきます。彼らの魅力あふれるアート作品をお楽しみください。
■吉村 千奈(よしむら ちな)
京都府在住・34 歳
所属:スウィング
1989 年生まれ。2007 年よりスウィングに所属。テレビや YouTube から脳内にインプットしたお気に入りの言葉を、囁くような、歌うような少し高い声で次々に口にしながら制作。カッティングシートを細かく切り刻み、1枚1枚丁寧に剥がして下絵の線の上に貼りつけ、様々なモチーフを表現している。
■岡 秋生(おか あきお)
京都府・2022 年 12 月逝去(享年 63 歳)
所属:京都市伏見障害者デイサービスセンター(2010 ~ 2022 年在籍)
1959 年生まれ。2010 年より京都市伏見障害者デイサービスセンターに通所し、日中活動の一環で絵画制作に取り組む。おしゃべり好き・いたずら好きな親しみやすい人柄で、いつも職員と楽しく関わりながらも、創作の時間は一転、黙々とペンを動かして自分の世界に没頭。持病のため、昨年 12 月に逝去されたが、何とも不思議で独創的なその作品たちは決して色あせることなく、今でも生命力に満ちた輝きを放ち続けている。
■池上 洋二(いけがみ ようじ)
京都府在住・48 歳
所属:相楽作業所
1997 年 4 月より相楽作業所を利用。陶芸の作業に関わりながら、楽しみの一環として週に 1 回、絵画プログラムに参加。図鑑や写真を見て自分の世界観で描く。言葉のやり取りや冗談を交え、楽しみながら描き進めている。気に入った動物などは度々描くが、描く度に表現が変化しており、配色や混色についてもその時々により様々。また、制作前に「しゅいろおえかき」と呼ばれる落書きのようなものを描く。これはわざとクレパスの無駄使いをし、先生に注意されることを楽しんで描いているもの。
■美濃 彩子(みの あやこ)
京都府在住・29 歳
所属:みずなぎ鹿原学園
ボールペンの黒一色で描かれてきた作品の数々。以前は戦国時代の武将や歴史を多く描いていたが、最近は色鉛筆に目覚め、カラフルに可愛らしい作品も描く。好きな事に一途で、好きなものを際限なく作品に書き記す。好きなドラマのセリフの中に、『おなかすいたよー。』などリアルタイムに感じた気持ちも入り交じる。無数の文字からは本人の素直で可愛らしい人柄が伝わる。絵の他、たまに入る除草の仕事も精力的にこなし、彼女の手と集中力で草は一網打尽に。優秀な除草員としても活躍中だ。
■肥後 深雪(ひご みゆき)
京都府在住・49 歳
所属:アトリエやっほぅ‼
アトリエやっほぅ !! ではみんなのお姉さん的存在で、その時の気分で色鉛筆、水彩絵具、刺繍糸などを使い分けて自由な作品制作をしている。作品に登場する生き物や植物は、可愛らしいものから作者本人にもわからない不思議なものまで様々。優しさがにじみ出るカラフルな作品が多い。最近では編み物で帽子のような作品も制作。毎日楽しそうに過ごしている。